FXでは1米ドル=100円のときに米ドル/日本円の通貨ペアを1万米ドルを買ったとします。相場が105円に上がった時点(ドル高円安)で売れば5万円の利益、逆に95円で売れば5万円の損失が発生します。
FXでは買った外貨は必ず売らなければいけません。反対売買をしないことには損益が確定できないからです。つまり、2つの取引が必ずセットになっていて、買った時点の価値と売った時点の価値の差額が損益になるわけです。
このように買ったものを売る取引はわかりやすいので、理解するのに問題はないでしょう。
ところがFXではいきなり「売り」から取引できるのです。言通に考えると、何も買っていないのに「何を売るの?」と疑問に思うかもしれません。「売り」から入る取引とは、いったいどのようなものでしょうか。
米ドル/日本円の通貨ペアを取引する例で見てみましょう。
先ほどの「買い」からの取引の例では、まず1万米ドルを買いました。この取引は証拠金を担保に1万米ドル相当の日本円を借り、その日本円を売って米ドルを買ったことになります。
一方の「売り」の取引は、証拠金を担保に1万米ドルを借り、その米ドルを「売って」、日本円を「買う」イメージです。
決済するときには、買った日本円を「売って」、米ドルを「買い」戻し、売った時点の価値と買い戻した時点の価格の差額で損益が決まります。
この場合は、相場が105円に上がった時点(ドル高円安)で買い戻せば5万円の損失、逆に95円に下かってから買い戻せば5万円の利益が発生します。
買いからの注文の同様、「売った」外貨は必ず「買い戻す」ことがセットになっています。
「買い」「売り」と表現されるので混乱するかもしれませんが、米ドル/日本円の通貨ペアの場合だと、米ドルを買う取引を「買い」、日本円を買う取引を「売り」と便宜的に表現しているだけで、いずれの取引も通貨を買って、その買った通貨を売っているにすぎないのです。
わたしたち日本人はFX業者の口座に日本円を入金し、日本円しかもっていない状態で取引を始めます。FX業者は証拠金という担保があれば、日本円だけでなく、その時点で換算した日本円相当額の外貨も貸してくれるイメージです。
外貨預金や外貨両替では、こうしたことはできませんが、証拠金取引だからこそ、このようなことが可能になっています。最初は理解しづらいかもしれませんが、イメージを早めにつかんでください。
参考になさってください。
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