FX取引の決済は2営業日後に行われています。たとえば、金曜日に約定した取引は、土日を挟み、2営業日後の翌週火曜日に決済されます。
FXでは1日の間に反対売買を行い、その日のうちに利益(損失)を確定させることは珍しくありませんが、日をまたいで(ニューヨーククローズ時間)ポジションを持ち続けるときは、反対売買の注文を見送ることによって、決済を1営業目先送りします。
これを「ロールオーバー」といいます。一度保有したポジションは決済されるまで、繰り返しロールオーバーされていきます。
このとき約定時(または前回のロールオーバー時)からの為替レートの変動差を証拠金に加減していきます。つまり相場が望ましい方向に動いていれば差益が加えられ、その逆であれば、差損分が証拠金から差し引かれます。差損が累積すると証拠金維持率が低下していくので、場合によっては追加証拠金が必要になったり、強制決済が行われることになります。
ポジションを決済せずにロールオーバーを繰り返すと、1日ごとに金利が発生します。この金利を「スワップポイント(SW)」といいます。SWは2通貨間の金利差に応じて1日(土日も含む)ごとに発生します。
SWは金利の高い通貨を買った(低い通貨を売った)場合に「受け取り」、金利の低い通貨を買った(高い通貨を売った)場合は「支払う」ことになります。
たとえば、豪ドル/日本円の取引を例にとると、豪州の金利(2.50%)は日本(0〜0.1%)よりも圧倒的に高いので、買いポジションをロールオーバーすればSWが証拠金にプラスされ、逆に売りポジションを持ち越すとSWが
証拠金から差し引かれます。
日本の金利は世界最低水準にあるので、どの通貨ペアを取引しても「買い」で受け取り、「売り」では支払うことになります。
SWの支払いは積み重なれば大きなコストとなりますが、必要以上にSWを支払うことを避けるのは考えものです。
たとえば、米ドル/日本円が円高傾向にある場合は、「売り」ポジションを持つことで差益の拡大が期待できます。このときにSWの支払いを避けて「買い」ポジションを持てば、受け取るSWを大きく上回る損失を抱えることになります。
なお、SWは一律に決められたものではなく、FX業者によってさまざまです。
参考になさってください。
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