FX市場=為替市場では何年かに一度「パラダイムチェンジ」が訪れます。
パラダイムチェンジには通常のトレンド転換以上の意味があり、為替市場のテーマや注目される材料、トレード戦略、チャートの見方などあらゆる局面に影響を与えます。
たとえば、2007年のサブプライムショック以降、世界のどこかで問題があれば逃避通貨として円が買われていましたし、アメリカの経済指標が好転し、米ドル/円が上昇していても、むしろ逆張りで円買いをする人も少なくありませんでした。
またFRBやECBの金融政策が市場の材料となっても、日本銀行の金融政策決定会合が注目されることはまずありませんでした。円は世界第三位の経済大国の通貨でありながら、ある意味非常に地味な存在だったのです。
つまりずっと円買い=円高が進んできたわけですが、そうしたパラダイムを変えたのが2012年11月の衆議院解散と安部総裁によるデフレ脱却の主張です。
こうしたファンダメンタルズの動きでヘッジファンドは円売りをテーマに取引を繰り返しています。今回のパラダイムチェンジは日本人である我々に馴染み深い日本円での変化でしたので、個人投資家も「何かが変わった」と気づくことができたと思います。
ところがこれが米ドルやユーロなどの外貨に関するパラダイムチェンジだと気づくのが遅れてしまうかもしれません。大きな変化を見失うとFX取引で勝つことが困難になります。
為替市場のパラダイムを見抜く上で役に立つのはファンダメンタル分析です。国の政策や景気に大きく変化があるパラダイムチェンジが原因で急激に動く相場は、テクニカルより、ファンダメンタルに従うほうが適しています。テクニカル分析はトレードのタイミングを測るのに有効ですが、このような大きなパラダイムチェンジを探るのには適していません。
パラダイムチェンジは数年に一度必ずおきます。「世界経済で何が起きているのか」を意識する事でパラダイムチェンジをいち早く察知することができます。
為替におけるファンダメンタル分析は経済指標や要人の発言などを受けた市場のコンセンサスは何かを探った上でその先のシナリオを考えることです。政治経済について勉強することがファンダメンタル分析ではありませんが、知識がなければ理解できません。
FX取引の収益を増やすには、テクニカル分析とファンダメンタル分析をバランスよく勉強していくことが大切です。「FXにどう活かすか」という視点を常に持ち続けてください。
参考にしてみてください。
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