FX取引で、「ファンダメンタル分析」といわれても対象は非常に広範囲です。テクニカル分析は移動平均線の動きとか、オシレータのレベルとか、インジケータの示すものが明確ですが、経済の基礎的条件と言われるファンダメンタルズはこの辺がはっきりせず、個人投資家に敬遠されるところかもしれません。
まず最初に意識してほしいのは、「市場が今、何に注目し、何をテーマとしているか」です。為替市場は通貨の人気投票であり、多くの参加者が支持する通貨は変わり、見放すと売られていきます。中央銀行の総裁が市場とのコミュニケーションに注意を払うのも、こうした市場参加者を意識してのことです。市場のテーマを意識することで、みるべきファンダメンタルズ分析の対象はぐっと狭まります。
円安・円売りへと市場のパラダイムが変化する前に市場が注目していたのは、2012年のユーロ圏の債務危機でした。そのなかでもギリシャであったりイタリアであったりスペインであったりと、市場の注目は時期によって異なっていました。
イタリアの政局が注目されているとき、ギリシャで何も起こっていないわけではありません。しかし、市場の注目がイタリアに集まっているのであれば、よほどインパクトの大きな話題でない限り、ギリシャ関連のニュースで相場は動きづらくなります。イタリアが市場の耳目をひいているなら、イタリア分析の時間を集中すればいいわけです。もしその間に他国でよほど大きな話題が出てきたのなら、自然と耳に入ってくるでしょうし、マーケットもそちらに動くものです。
では、「何が市場のテーマとなっているのか」ですが、情報を集める方法は人それぞれだと思います。たとえば、市場のテーマをコンパクトにまとめて教えてくれるのが、テレビ東京の「ニュースモーニングサテライト」です。朝からの番組で、映像や音声での解説は頭に残りやすいです。
番組を通じて目新しいニュースに接することは少ないですが、金融業界の人たちがどういったテーマ、材料に注目しているかを知るためには便利だと思っています。こうした番組でよく取り上げられるテーマ、材料に注目しているのかを知るためには便利だと思っています。よく取り上げられる話題が市場のテーマと考えてもいいと思います。
投資に役立つ旬の情報メディアといえば「日本経済新聞」と思うかもしれません。確かに役立つ情報もありますが、「為替」「投資」という目線で作られているわけではありませんから「市場のテーマを知る」という目的から離れてしまっています。
その点「グローバルインフォ24」などの為替専門番組は役に立つでしょう。「fx wave」「marketwin24」などFXトレーダー向けに特化した情報配信会社はいくつもあり、こうしたニュースはFX会社に口座があると無料で読むことができます。ヘッドラインをざっと眺め、そこでよく目にする単語などがあれば、それが今の市場のテーマと考えられます。
参考にしてみてください。
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