FX取引で情報を集める方法は人それぞれだと思います。前回のコラムでもご案内しましたが、たとえば、市場のテーマをコンパクトにまとめて教えてくれるのが、テレビ東京の「ニュースモーニングサテライト」です。朝からの番組で、映像や音声での解説は頭に残りやすいです。
>>>「FX取引市場でのテーマを知るには?」
投資に役立つ旬の情報メディアといえば「日本経済新聞」と思うかもしれません。確かに役立つ情報もありますが、「為替」「投資」という目線で作られているわけではありませんから「市場のテーマを知る」という目的から離れてしまっています。
その点「グローバルインフォ24」などの為替専門番組は役に立つでしょう。「fx wave」「marketwin24」などFXトレーダー向けに特化した情報配信会社はいくつもあり、こうしたニュースはFX会社に口座があると無料で読むことができます。ヘッドラインをざっと眺め、そこでよく目にする単語などがあれば、それが今の市場のテーマと考えられます。
また、英語の情報にも是非接してほしいと思います。為替市場を動かすのは主に欧米の投資家です。多くの欧米の投資家は日経を読んではいません。彼らにとっての日経は「フィナンシャルタイムズ」であり「ウォールストリートジャーナル」です。また「ブルームバーグ」や「ロイター」もチェックしています。同じ記事が掲載されても、市場に与えるインパクトは日経と海外メディアでは大きく違います。
一つの事例を見てみましょう。2013年3月の日経の電子版に「追加緩和、前倒し決断も黒田氏が臨時会合を示唆」と記事が掲載されました。日経総裁就任直前の黒田東彦氏が4月の金融政策決定会合前に緊急理事会を招集、緩和策を打ち出す可能性を示唆したとの観測記事です。記事が掲載されたのは、NY市場の時間帯である12日0時過ぎでしたが、市場は特に反応がありませんでした。
ところが、数時間後の12日の朝6時ごろ、同様の記事が英語版ブルームバーグに掲載されるとNY市場が閉まったあとの閑散としやすい時間帯にもかかわらず、米ドル/円は約30銭の上昇となりました。同じニュースでも日本だけのローカルメディアが報じたところで、欧米の投資家は知る由もありませんでしたが、ブルームバーグが報じれば周知され、為替市場が反応するわけです。
さらに「緊急会合があるのでは」との憶測はこの時期、すでにプロのトレーダーの間でささやかれていました。この話題そのものに「サプライズ感」はないのですが、それがニュースとしてブルームバーグから出たことにより市場の材料とされたのでしょう。
日経がトレードの情報収集には役に立たないというわけではなりませんが、為替市場の公用語は英語ですから「トレードに役立てる」という点では、日経を読むよりFTやブルームバーグ、ロイターのほうがより実践的な意味があるということです。ブルームバーグもロイターもサイトにアクセスすれば、記事のほとんどを読むことができます。別に記事の詳細を読み解く必要はありません。
また英語サイトですが、「forexlive」「zerohedge」も市場関係者はよくチェックしているメディアです。ヘッドラインだけを流し読みして、何が話題になっているかを知るだけで十分です。ブルームバーグもロイターも日本語版のサイトがありますが、翻訳の分だけ情報が遅れます。
英語版にアクセスしたほうがいち早く情報を得られますから、英語アレルギーのある人も覗いてみてください。
参考にしてみてください。
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