オプションバリアを使っての小さなリスクで大きなリターンを狙うという発想は他にも応用できます。GI24では「インターバンクマーケットオーダー状況」として銀行の大口の機関投資家がどこで注文をおいているかの情報を日々ながしてくれます。こうした情報をもとにして、自分なりに分析したテクニカルポントと一致するようなオーダーがあればそこを背にして売買を決めていくことができます。
また、ファンダメンタルズを意識していると、時として大きなチャンスもあります。スイス銀行はユーロ危機のなかで過度の自国通貨高を食い止めるため、ユーロ/スイスフランの下限を1.20に設定しました。下限を設定するといっても、変動相場制ですから市場には1.20よりも下へと行かせようとする力も働きます。
そうするとSNB=スイス銀行はどうするか?相場に介入してユーロ・スイスフランを買い、力業で防戦するわけです。この下限設定の話はマーケットで事前に流れていました。
ただしこのときはスイスのローカル銀行がユーロ/スイスフランを静かに買っているという噂もあり、SNBが介入する前にロングを仕込むことにしました。
いったん介入が入った後はSNBは1.20以下には1pipsもいかせないという姿勢を見せます。つまりユーロ/スイスフランを1.20近くで買っておけばSNBが味方についたようなものなので高い確率で勝てることになります。
もちろん同じことは他の市場参加者も考えていますから売り手がいなくなりほとんど価格が動かなくなるのですが、稀に「SNBが下限を1.25に引き上げるのでは」といった噂が流れて跳ね上がりまた元に戻るといった動きを繰り返します。介入の可能性とこうした動きは一般的な為替情報サービスには書いていませんが「Forexlive」「Zerohedge」などの英語為替専門ウェブサイトの記事を熟読する必要があります。
同じような発想は日本銀行の介入でも出来ました。2012年の秋口「1ドル77円台で口先介入、76円台で実弾投入」というのが市場のコンセンサスでした。ここから「77円台は日銀、政府を味方にしての買い場」と戦略が立てられます。
このときはQE3実施発表が予想されていた9月のFOMCによるドル安を狙い77円15銭に買いの指値をおけば、QE3はドル安材料ですが、77円15銭より下に行けば口先介入で円高が食い止められるだろうと考えます。
実際77円台に入った9月に「投機的な動きは明らかだ。断固たる措置をとるときは必ずとる」と当時の財務大臣からコメントが飛び出して反発します。
参考にしてみてください。
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