FX会社はよく、FX取引について「手数料無料」と謳っていますが、もちろんコストが完全にゼロなんてことはありえませんね。会社やサービスの運営費用を何らかの方法で賄う必要があります。
とは言いつつ実際の取引においては「手数料」という形では費用は徴収されません。ではどこで実質的な手数料がかかっているかと言うと、スプレッドです。為替相場はよく見ると、ASK=買値とBID=売値の二つの価格が提示されていますが、この差額をスプレッドといいます。
例えば、1米ドルのASK=買値が100円、BID=売値が99円90銭なら、スプレッドは10銭ということになり、この差額がFX会社の収益の源泉となってきます。
このスプレッドは狭ければ狭いほど、低ければ低いほど手数料が安くなることを意味しますので、ユーザーにとっては有利となります。またこのスプレッドが狭い=手数料が安い、ということはそれだけ勝率が上がることを意味しますので重要ですね。
なおスプレッドは原則固定を宣言しているFX会社もあり、もし同じスプレッドなら固定されているFX会社がおススメです。
またFXにはスワップポイントという、FXの取引残高を持っているだけで利益が出る、外貨預金で言うと「利息」のような仕組みがあります。相対的に金利が高い国の通貨を買って、相対的に金利が低い国の通貨を売ると1日ごとにスワップポイントの形で現金がもらえるのですね。
世界で最も金利が低いのが日本円ですので、日本円を売って、外貨に投資すれば基本的にはスワップポイントがもらえます。
逆に金利が高い通貨を売って、金利が低い通貨を買うと、マイナスのスワップポイント、つまりスワップポイントを現金で払う必要が出てきます。日本円で取引をする限り、なかなか考えにくいですが、たとえば豪ドルを売って米ドルを買う、というような取引をすると1日ごとに金利差に相当するスワップポイントを支払わないといけない、ということになります。
ただし、今の経済状況ではどの国の通貨も低金利なのでスワップポイントもそれほど多くはありません。またスワップポイントは最低でも丸1日、FX残高がないと発生しないので、短時間で売買するのであれば関係ありません。
最後にFX取引の注文方法というのはどういうものがあるのでしょうか。
注文方法は主に成行注文、指値注文、逆指値注文の3つになります。成行注文とは、今のその値段・為替レートで構わないのですぐに取引をしたい場合の注文方法です。今その値段で取引するので確実に取引ができる一方で、相場は動き続けているため、思わぬレートとなる場合もあります。特に変動が大きい場合を「滑る」と言いますが、自社に有利なようにあえて頻繁に滑らせていると噂されているFX会社もあるようですので、そういう会社はやめた方が無難です。
次に指値注文とは、具体的に取引したい値段・為替レートを設定しておいて注文する方法です。現在の価格から上がったら売り、下がったら買う、といった注文ができます。ただし、想定とは違う方向に為替が動いた場合にはいつまでたっても売買が成立しないことになります。
最後に逆指値注文とは、現在の値段・為替レートから上がったら買い、下がったら売るという注文方法です。これは一見、利益が出ない取引に見えますが、損失が膨らみすぎないように早めに売却したりする場合に利用します。