スラストを割る動きが全て押し目・戻りになるわけではありません。
フィボナッチ・リトレースメントの38.2%でエントリーした後に、再びトレンドの方向へ動けばシングル・ペネトレーションで利益確定となる可能性が高まりますが、そうならない場合もあります。
ですから、エントリーの際には、必ず損切りようの逆値注文も入れておきましょう。ディナポリはフィボナッチ・リトレースメントでは38.2%と61.8%しか使いません。エントリー・ポイントとして38.2%を使ったので、損切りポイントは61.8%となります。損切りは終値で61.8%より数pips離して逆指値を置くということになります。
ただ、手前の50%を使う場合もあります。マーケットをずっとフォローするとスラストから3x3DMAを抜ける動きとなって38.2%でエントリーしていても、元のトレンド方向に動かずに反転となりそうな場合や、ボラティリティが高い場合などでは、61.8%の損切りを待たずに50%付近を大きく抜ける動きで損切りすることもあります。
このあたりは機械的ではありませんので50%を損切りポイントとして使う場合は相場の値動きに慣れる必要があるでしょう。
マーケットをずっと見ていられない方は、レバレッジを下げたうえで、機械的に38.2%にエントリー注文を置き、61.8%の外に損切りを置いておくというスタイルが適しているのではないでしょうか。
シングルペネトレーションの利益のポイントですが、使うのはやはりフィボナッチリトレースメントです。とはいえ、先ほど引いたフィボナッチではなく、新たにもう一度、別の始点、終点でフィボナッチ・リトレースメントを引きなおします。
上昇トレンドで押し目買いする場面での利益目標は、始点として直近高値=最初に引いたリトレースメントの終点を使います。
そしてフィボナッチを引く先は押し目となった直近安値です。この安値は通常最初のフィボナッチの38.2%より下になるはずです。
上昇スラストの38.2%以上の戻しになっていなければそもそもシングルペントレーションのエントリー条件が成立していないからです。逆に下降トレンドで戻り売りする場合は最初のフィボナッチの終点である直近安値から戻り高値の間でフィボナッチリトレースメントを引きます。
押し目買いまたは戻り売りで元のトレンド方向にも踊るなら、利益確定は61.8%より先の100%となる前回の高値・安値やもっと先のポイントをリミットにしてもよさそうにも思います。
この方が利益は増えますが、シングルペネトレーションは保守的な考え方による手法で「トレンド方向に動く確立は高いが必ずしも前回高値、安値を更新して、新高値、新安値をつくるとは限らない」と慎重に61.8%としているようです。
2つのリトレースメントの引き方ですが、MT4などを使っている人なら、押し目買いのエントリー、ポイントは「左の安値から右の高値」で引いた38.8%、損切りは61.8%の外。リミットは「左の直近高値から右の押し目安値」へ引いた61.8%となります。戻り売りの場合はこの逆です。
参考にしてみてください。
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